2008年06月03日
羊の皮を被った狼(CMC ルガーMINI14)
2008年06月01日
2008年06月01日
名銃は死なず(コクサイ ブローニングM1910)
2008年05月31日
2008年05月30日
名前は重いが…(MGC コルト・ウッズマン)
2008年05月29日
2008年05月28日
これも何かの縁(MGC HSc)
上野のMGCが雑居ビルの4階にあった頃、当時フリーで仕事をしていた私は空いている平日の午前中に訪れることが多かった。
その日も早めに家を出て午後の打ち合わせの前にMGCに立ち寄るために御徒町で降りた。
今にも壊れそうな音を出すエレベーターの扉が開くと、店内には先客が一人だけいて一挺の金属モデルガンを手に店員となにやら話をしていた。
モデルガンはマウザー(モーゼル)HScだった。ちなみにその当時、既にMGCの金属モデルガンは長物を除いて全て絶版になっていた。
話を聞いてみるとそのHScは工場に残っていた補修用パーツを整理していたら丸々1挺分あったので組み立てて持ってきた物だという。
売り物ですかと聞いたところ、もちろん売ります、但し、完成品ではなくパーツとして売るのでの合計金額は完成品の定価より高くなってしまいますが、と答えた。
値段はそれでも7千円くらいだったと思うが、タニオのHScは持っていなかったので、買います、と即答したところ、先に店にいたもう一人の客も欲しがっていてそちらに優先権があるという。しかし、その客はその時お金を持っていなかったため引き取ることができず、その日は取り置きとなった。
落胆する私に、店員は工場にはまだパーツが残っていたのでもう1挺くらいは組めるかも知れません、連絡先を教えてもらえればできたらお知らせします、と言ってくれた。私は店員が差し出したメモ用紙に自宅の電話番号を書く、と再び壊れそうなエレベーターに乗って店を後にした。
そして数日後、MGC上野店から自宅に電話がかかってきた。
期待に胸ふくらませて受話器を取った私に店員がこう告げた。
取り置きしていた客が引き取りに来ないのでこのHScはあなたにお売りします、と。